エンジンの止め方 (レーサーの場合)

ここではレーサーの場合についてお話いたします。
本来常識的な事ですが底辺の拡大によって、余り知識が無い人でもモーターサイクルレースを楽しむ事が出来るようになりました。
大変良い事だと思います。

このテクニックはレーサーに限らず一般車両でも使えます。

2サイクル、4サイクル、に限らずエンジンはピストンの動きによる負圧でキャブレターからガソリンを吸入しています。皆さんがレーサーに乗る時には
エンジンを空吹かしして、回転を上げた状態でキルスイッチにてエンジンをストップさせると思います。
その状態ではプラグの火花は飛んでいませんよね。キルスイッチを切った時からエンジンが止まる迄、果たして何回転する事でしょう。
その間もピストンの動きによりキャブレターからガソリンを吸い続ける事になります。

プラグが点火しない状態でシリンダーにガソリンが入る つまり一番カブリやすい状態を作り上げている事になります。
(キルスイッチは転倒等により、緊急にエンジンをストップさせる必要がある時だけ使う方が良いでしょう。)

ではどうしたら最後までガソリンを燃やす事が出来ると思いますか? そうです。エンジンがストップする迄プラグを点火させれば
よいわけです。

@ガソリンコックを切る。(レースのスタート前でしたら、スタート時にコックを開けるのを忘れずに! これは習慣にしなければいけません。
  特にサイドスタンド等でレーサーを斜めにしているとオーバーフローし易いのです。)

Aある程度回転を上げ空ぶかしをして、キャブレターのフロート部のガソリンを少なくする。全体量の20〜30%消費するように、これは
  オーバーフローを防ぎエンジンの再始動性をよくする為。

Bまず回転を落とし、出来ればリヤブレーキを踏んでください。(フロントブレーキも使えばなお良い)その時にバイクの前方には人
  がいない事を確認願います。次にクラッチを握りギヤを1速に入れクラッチをゆっくりと繋いで下さい。
 これでエンジンが止る迄プラグが点火しています。それでもかぶる場合はガスが濃い場合があります。MJ等で調整して下さい。
  このやり方は一つのカブル原因を作らない方法としてお考え下さい。

注意:余り高回転の状態でクラッチを繋ぐとバイクが前方に飛び出して危険です。又、ミッションを傷める原因になります。

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